東京都目黒区
おとうふ処 目黒りせん
「豆腐一代記」 食とは人を良くすると書きます。
豆腐作りを通して、食文化の大切さを守ります。
豆腐作りは皆さん水だと思っていらっしゃるようですが、いちばん大切なのは大豆です。その次ににがり、三番目に水です。りせんの豆腐はその大豆にこだわっています。素性のわかる豆腐作りを目指しています。人と人とのつながりの中で結ばれる信頼関係、そしてその安心感が大切だと思います。
大豆は国産にこだわり、新潟・北海道・埼玉のその地域でしかない大豆を無農薬でと契約農家さんにお願いして作ってもらっています。条件は、いい値・全量買取・現金払い、けっこうきついです。(苦笑)
全国各地の大豆を使ってみたのですが、今はこの3箇所です。一箇所にしないのは、不作の場合を考えたからです。台風が来たりした時には、それはもうひやひやものですよ。北のほうの大豆は晩生なので、雪をかぶらないかでいてくれるか心配だったりと自然に敏感になって一喜一憂しています。不作の時でも、いい値といっても国産大豆の3倍までには押さえてほしいのですが・・・。
一度だけ、国産大豆が高騰してどうしてもつかいきれず、アメリカ産の大豆を30キロ買ったことがありました。その豆で妻と二人で豆腐を作ったのですが、おいしくないのです。作っている最中、何か別のものを作っているみたいに感じてしまって、「もうやめよう」とその30キロは処分してしまいました。
その時、自分の納得した豆腐作りは何かに気がついたのかもしれませんね。豆腐作りに大切なにがりも、いろいろ探して、五島列島のにがりにしました。